三村松の
お仏壇づくりCONCEPT
お仏壇に、
まごころを込めて
全国でも屈指の仏壇産地として知られる広島。
江戸時代初期に伝わった金具細工や塗り細工の技術に京都・大阪のお仏壇の手法を採り入れ、広島仏壇ならではの高度な技術・技法を確立しました。創業以来150年間培われてきた匠の技は、今も脈々と受け継がれています。
職人たちの一日は、仏様に手を合わせることから始まります。「南無阿弥陀仏」の称名とともに姿勢を正し、気持ちを真っ直ぐにして、彼らは新たな気持ちでお仏壇づくりに臨みます。金箔を貼る時は、常に正座です。偉大な先人たちに対する尊敬と、仏様への畏敬の念をこめて、彼らはお仏壇づくりに打ち込みます。
製造の流れMANUFACTURING
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01
木地
厳選された木材を使用し、お仏壇の本体にあたるものがつくられます。
お仏壇の外回りや内回り、障子、扉などの各部品をサイズに合わせて加工します。 -
02
彫刻
木材に彫刻をほどこし、お仏壇の欄間や彫刻部のかざりをつくります。模様を型紙から木におこし、数十種の彫刻刀を巧みに使い分け彫っていきます。熟達した職人でも仕上げにかなりの日数がかかります。
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03
塗り
なめらかに磨かれた下地の上に何度も中塗りを繰り返し、最後に仕上げ塗りを施します。
つややかな黒塗りの他、深みのある溜塗、繊細なきらめきをたたえた梨地塗など様々な種類があります。 -
04
金箔
塗装をほどこし一定時間乾燥させた上に、純金箔を一枚一枚丁寧に貼り込んでいきます。
金箔は純度や艶の違いにより十数種類あります。熟練の職人技が要求される工程です。 -
05
彩色
お仏壇に華やかな彩りを添え、気品と格調を与える繊細な作業です。
色を加えた瞬間、人や鳳凰、孔雀などの造形が生命を吹き込まれたように浮かび上がってきます。 -
06
蒔絵
「蒔絵筆」という特殊な細い筆を使い、絵を描きます。
そして、乾かないうちに純金の金粉を蒔いていきます。
その後、乾かして仕上げます。金粉を蒔くタイミングなどが大変難しく、長年培われた職人の勘、腕が生きる仕事です。 -
07
錺金具
真ちゅうの板に型紙で図面をおこし、何百種もある鏨(たがね)を使って打ち抜き、模様をほどこします。そして用途に応じて青、茶、黒等の着色をしてでき上がりです。蝶番(ちょうつがい)や引き出しの取っ手など、お仏壇の金具すべてがつくられます。
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08
組立・仕上げ
各部品を丹念に組み上げます。金具類を取り付け、最後にきれいに磨き上げて作品は完成します。
職人たちの連携作業により、下地から出荷まで、最短約2ヶ月間で完了します。